裁判当日、地方裁判所に出向いた私は、事前に弁護士から聞いた場所で待ったいると裁判開始15分前くらいに弁護士がやってきました。
裁判というのが生まれて初めてだった私は、裁判ってどんな感じなんだろう?と不安に思いながらも、きっちりやって間男に責任を負わせられるようにしなければといった気持ちが交錯。
時間になって法廷に入ると、テレビで見る光景がそのまま目に飛び込んできました。
テレビで見るのと同じだ~
ここで間男と対決なのか・・・
と思いつつ、ここまでするのは大げさに感じました。
後方には多くの傍聴席があり、弁護士に聞いてみると一般人が傍聴しに来るのだとか。
お互い所定の席につく
私は原告なので向かって左側の席につきます。
するとしばらくして間男と妻が入ってきて、反対側の席につきました。
驚いたのは傍聴席に次々と人が座りだし、開廷時間が迫るころには満席となりました。
自分の揉め事を何の関係もない多くの一般人に公開するとは、こんな恥ずかしいことはありません。
とはいえこれが現実と思いつつ覚悟を決めました。
開廷直後に宣誓
しばらくして裁判官が入ってきて開廷です。
すると原告と被告は裁判官の前に一列に並ぶように指示しました。
何をするのかと思ったら、「事実を証言し嘘はつかない」というような内容が書かれた紙を間男と妻と私3人に渡し、一緒に読んでくださいと言われました。
裁判でもこうした“宣誓”をするんだなと初めて知りました。
テレビで見てもこんなシーンは見たことがありません。
とりあえず3人同時に読みましたが、内心「何でこんな事させるの?」と思ったものです。
そしてここからはテレビで見るような弁護士とのやり取りです。
まずは間男が証言台に立ち、弁護士の質問を受けます。
間男が回答をしますが、だらだらと長く、要領を得ない回答に、裁判官から、
「回答は簡潔に」
と忠告されます。
忠告されても間男は改めることなく言い訳じみた証言を繰り返します。
証言内容は控えますが、とにかく矛盾だらけでつじつまが合わないとこちらの弁護士が語っていました。
次に妻が証言台に立ち答えていましたが、どうやら問答を記憶してきたようで、私からすれば屁理屈にしか聞こえません。
そして最後に私が証言台に立ちます。
覚えるように指示された問答を証言しましたが、弁護士の質問と私の回答の間が短すぎて不自然になるので、弁護士から
「質問を最後まで聞いてから答えてください」
と忠告されてしまいます。
しかし、記憶力の悪い私にとって少しでも正確に答えねばと焦るあまりついつい早く答えてしまいます。
とりあえずは無事終えることはできましたが、自分は落ち度がないことには自信を持っていたので
「これでいいんじゃないの?」
と安堵。
裁判途中で裁判官から和解案が
そして途中休憩時間になり別室で待機することに。
するとしばらくして裁判官がやってきてこちらに間男側の和解案を伝えに来ました。
内容はというと月々20,000円を支払うことで和解できないか?ということです。
ただでさえ安い慰謝料に分割で10年以上もかかるなんて納得できないし、そもそも希望する慰謝料の桁が違い過ぎる!
と私は裁判官に訴えました。
間男の年齢は60歳、請求額が330万円となると、最終的には80歳近くになります。
しかも判決理由は無いとのことで、さすがに受け入れることはできません。
私はその和解案を拒否して最終判決を待つことにしました。
弁護士を通して判決を知る
数日後、弁護士から連絡があり、判決はこちらの勝訴で、損害賠償金は220万円と、予想通りです。
同時に判決理由も知ることが出来、私としては一応納得するものでした。
しかし、こちらにしてみれば20年以上で築いてきた夫婦関係を間男に壊されたわけですから、220万円は満足できる金額ではありません。
アメリカでは億単位が当たり前なので、日本はいかに慰謝料が安いのかを身をもって知ることとなりました。
日本社会の厳しい現実を受け入れつつ、これで納得するしかありません。
浮気が原因の裁判で220万円受け取っても、証拠を掴むために探偵に支払った費用が約110万円、弁護士費用に約70万円。
合計180万円の経費を220万円から差し引くと40万円が慰謝料というのが現実です。
妻の浮気で家庭が破壊され、心の苦しみを考えれば40万円と金額はあまりに安すぎます。
後は妻との離婚、財産分与の話し合いが残っていますが、こちらも揉めそうな雲行きです。
当分の間、心が休まることは無さそうです・・・
次回に続く
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